
土地活用を検討している中で、「駐車場経営」という選択肢が気になっている方も多いのではないでしょうか。
「空いている土地を駐車場にしたら、どのくらい収入になるのだろう」
「月極駐車場とコインパーキングは何が違うのか」
「そもそも、自分が所有している土地は駐車場に向いているのか」
駐車場経営は、所有している土地などを駐車スペースとして活用し、利用者から受け取る駐車料金によって収益を得る土地活用方法のひとつです。
ただし、「土地が空いている=駐車場経営に向いている」とは限りません。
駐車場経営を検討するときには、土地の広さだけでなく、周辺の駐車需要、車の出入り、確保できる駐車台数、収益性、将来的な土地利用まで含めて考えることが重要です。
本記事を運営する日本駐車場メンテナンス株式会社(JPM)は、駐車場の運営・管理・メンテナンス・コンサルティングをはじめ、コインパーキングの設計・施工・販売や24時間365日のコールセンター業務など、駐車場に関する幅広い事業を行っています。
この記事では、そうした駐車場事業の実務に関わるJPMの視点も交えながら、駐車場経営の仕組みやメリット・デメリット、そして「自分の土地で駐車場経営を検討するべきか」を判断するためのポイントを初心者にもわかりやすく解説します。
この記事でわかること
この記事では、主に次の内容を解説します。
- 駐車場経営の基本的な仕組み
- 月極駐車場とコインパーキングの違い
- 駐車場経営のメリット・デメリット
- 駐車場経営に向いている土地の考え方
- JPMが考える駐車場検討時の5つのポイント
- 駐車場経営を始めるまでの基本的な流れ
「駐車場経営について初めて調べる」という方は、まずこの記事で全体像を把握してみてください。
駐車場経営とは?
駐車場経営とは、土地を駐車スペースとして整備し、利用者へ貸し出すことで駐車料金を得る土地活用方法です。
代表的な方法として、
月極駐車場と時間貸し駐車場(コインパーキング)があります。
さらに、オーナー自身が管理する方法もあれば、駐車場管理会社・運営会社へ業務を委託する方法などもあります。
つまり、駐車場経営とひとことで言っても、
- どのような駐車場にするのか
- どのような利用者を想定するのか
- 誰が運営・管理するのか
- どの程度の設備を設置するのか
によって、必要な費用や管理方法、収益の仕組みは変わります。
駐車場経営を考えるときは、最初から「この土地を駐車場にする」と決めるのではなく、「この土地には、どのような駐車場が適しているのか」という視点から検討することが大切です。
駐車場経営には主に2つの種類がある
1.月極駐車場
月極駐車場は、利用者と契約を結び、月単位で駐車スペースを貸し出す方法です。
例えば、1区画を月額10,000円で貸し出した場合、その契約が続いている間は毎月一定の駐車料金を受け取ります。
主な利用者としては、
- 自宅の駐車スペースが不足している近隣住民
- マンションやアパートの住民
- 近隣の会社へ通勤している人
- 店舗や事業所の従業員
などが考えられます。
契約者を確保できれば毎月の収入を予測しやすい一方で、空き区画が増えればその分収入は減少します。
そのため、「この地域で月極駐車場を必要としている人がいるか」を事前に確認することが重要です。
2.時間貸し駐車場(コインパーキング)
時間貸し駐車場は、利用時間などに応じて料金を受け取る方法です。
駅や商業施設、病院、オフィス、観光施設など、一時的に車を停めたい人が多い場所で利用されます。
時間貸し駐車場では、運営方式によって精算機、ゲート、カメラなどの設備を使用する場合があります。
JPMでも、コインパーキングの運営・管理だけでなく、設計・施工・販売・コンサルティングや関連設備のメンテナンスまで取り扱っています。
月極駐車場と時間貸し駐車場では、利用者、収益の仕組み、設備、管理方法などが異なります。
そのため、
「どちらの方が儲かるか」ではなく、「その土地にどちらが合っているか」
という視点で判断することが重要です。
駐車場経営の4つのメリット
1.建物を建てずに土地活用を検討できる
駐車場経営では、アパートやマンションなどの大規模な建物を建築せずに土地活用を検討できます。
土地の状態や運営方式によって、
- 整地
- 砂利敷き
- アスファルト舗装
- 区画線
- 車止め
- 看板
- 照明
- 駐車場設備
などが必要になる場合はあります。
それでも、「今すぐ建物を建てる予定はない」「空いている土地を何らかの形で活用したい」という場合には、検討しやすい土地活用方法のひとつです。
2.土地の条件によっては小規模でも検討できる
比較的小さな土地でも、条件によっては駐車場として活用できる可能性があります。
ただし、ここで注意したいのが、「土地面積÷自動車1台分の面積」で駐車台数を決められるわけではないということです。
実際の駐車場では、
- 車が進入するスペース
- 駐車するための車路
- 切り返しスペース
- 出入口
- 土地の形状
などを考える必要があります。
例えば同じ50坪でも、整形地と細長い土地では確保できる駐車台数が異なる可能性があります。
そのため、土地の「広さ」だけではなく「使い方」まで考えることが重要です。
3.将来の土地利用を考えながら活用できる
土地所有者によっては、
- 数年後に住宅を建てたい
- 将来的に売却を考えている
- 相続したものの用途をまだ決めていない
- 別の土地活用も検討したい
というケースもあるでしょう。
そのような場合、将来の土地利用を考えながら、一定期間駐車場として活用するという選択肢もあります。
ただし、舗装や設備を設置する場合には将来的な撤去なども考慮する必要があります。
目先の収益だけではなく、「この土地を5年後、10年後にどうしたいか」まで考えて運営方法を選ぶことが大切です。
4.管理を専門会社へ任せる方法もある
駐車場を運営すると、
- 利用者募集
- 契約管理
- 料金管理
- 清掃
- 設備管理
- トラブル対応
- 問い合わせ対応
などの業務が発生します。
これらをオーナー自身が行う方法だけでなく、専門会社へ委託する方法もあります。
JPMでも、駐車場の運営・管理・メンテナンスやコンサルティング、24時間365日のコールセンター業務などを行っています。
駐車場経営を考える際には、「どのくらい収益が出るか」だけでなく、「誰がどのように管理するか」まで考えておくことが重要です。
駐車場経営のデメリット・注意点
1.土地があれば必ず収益が出るわけではない
駐車場は、作っただけでは収益になりません。
利用してくれる人が必要です。
例えば、
- 周辺の駐車場に空きが多い
- 近くに無料で利用できる駐車場がある
- 車で訪れる施設が少ない
- 車が出入りしにくい
などの場合、土地が広くても利用者を確保しにくい可能性があります。
駐車場経営では、土地を見るだけでなく、その土地の周辺を見ることが重要です。
2.空き区画によって収入が変わる
10台分の月極駐車場を作ったからといって、常に10台すべてが契約されるとは限りません。
したがって収益を考える際には、「満車になった場合だけ」で計算しないことが大切です。
周辺の料金相場や競合駐車場の状況なども確認しながら、現実的な条件で収益を考える必要があります。
3.運営開始後も管理が必要
駐車場は建物がないからといって、管理が不要になるわけではありません。
例えば、
- ゴミの清掃
- 草刈り
- 区画線の補修
- 車止めの補修
- 看板の管理
- 照明の管理
- 駐車場設備の点検
- 利用者からの問い合わせ対応
などが必要になることがあります。
特に時間貸し駐車場では、設備や利用者対応を含めた運営体制まで考えておくことが重要です。
4.トラブルが発生する可能性がある
駐車場では、
- 無断駐車
- 契約外利用
- 料金に関するトラブル
- ゴミの放置
- 騒音
- 車両事故
- 近隣からの苦情
などが起こる可能性があります。
そのため、「駐車場を作ったら終わり」ではなく、「運営開始後にどう管理するか」まで計画しておきましょう。
JPMが考える「駐車場経営を検討するときの5つの視点」

駐車場経営について考えると、「何坪あればできる?」、「何台停められる?」、「月いくらになる?」という数字が気になる方も多いと思います。もちろん、それらも重要です。
しかし本メディアでは、駐車場として土地を検討する際のポイントを、①需要、②動線、③台数、④採算、⑤将来利用という5つの視点に整理して考えていきます。
1.需要|誰がこの駐車場を利用するのか
まず考えたいのが、「この場所で、誰が駐車場を必要としているのか」です。
例えば住宅街なら、
- 近隣住民
- マンションの住民
- 近隣事業所の従業員
などが考えられます。
駅や商業施設の周辺なら、一時利用を中心とした時間貸し需要が考えられるかもしれません。病院周辺であれば、患者やスタッフなどが利用者になる可能性があります。
つまり、駐車場を考えるときは「土地」だけではなく「利用者」から考える。これが最初のポイントです。
2.動線|車が入りやすく、出やすいか
土地が広くても、車が出入りしにくければ利用しやすい駐車場にはなりません。
確認したいのは、
- 出入口の位置
- 前面道路
- 車の進入方向
- 駐車場内での移動
- 切り返し
などです。
利用者から見れば、「駐車できるか」だけでなく「駐車しやすいか」も重要なポイントになります。
3.台数|実際に何台確保できるのか
土地面積がわかったら、次に考えるのが駐車可能台数です。ただし、「50坪だから○台」と、面積だけで単純に判断することはできません。
実際には、下記の順番に考えています。
- 土地面積
- 土地形状・出入口
- 車路・レイアウト
- 駐車可能台数
そして駐車可能台数がわかって初めて、具体的な収益計算につなげられます。
4.採算|満車前提ではなく現実的に計算する
駐車台数がわかったら、収益をシミュレーションします。
例えば月極駐車場であれば、駐車可能台数 × 月額料金 × 想定稼働率などから収入を考えます。
しかし重要なのは、「最大でいくら売上が出るか」ではなく、「現実的な条件でどの程度の収益が期待できるか」という点です。
周辺相場とかけ離れた料金や、常に満車という前提だけで判断するのではなく、現実的な条件で考える必要があります。
5.将来利用|この土地を今後どうしたいのか
最後に考えたいのが土地の将来です。
例えば、
- 長期間駐車場として活用したい
- 数年後には住宅を建てたい
- 将来的には売却したい
- 相続したばかりで用途をまだ決めていない
など、土地所有者によって状況は異なります。
駐車場として得られる収益だけでなく、「この土地を将来どうしたいのか」まで含めて考えることで、適した運営方法を判断しやすくなります。
JPMの実務視点|「駐車場にできるか」だけでは判断しない
駐車場経営を検討するとき、「この土地なら駐車場にできます」という判断だけでは十分ではありません。
重要なのは、「駐車場として継続的に利用される可能性があるか」まで考えることです。
そのため、駐車場を検討するときには、例えば次のような情報を整理します。
- 土地の所在地
- 土地の面積
- 土地の形状
- 前面道路の状況
- 車両の出入口
- 想定できる駐車台数
- 周辺の駐車料金
- 周辺駐車場の状況
- 周辺の住宅・店舗・施設
- 月極・時間貸しのどちらが適しているか
- 将来的な土地の利用予定
このような情報を整理することで、「駐車場を作れるか」だけではなく、「この土地を駐車場として活用する意味があるか」まで検討できます。
JPMは、駐車場の運営・管理・メンテナンスだけでなく、設計・施工やコンサルティングまで駐車場に関する幅広い業務を行っています。
そのため本メディアでも、単なる駐車場経営の一般論だけではなく、「実際に駐車場をつくる・運営するなら、何を確認する必要があるのか」という実務的な視点を大切にして解説していきます。
駐車場経営を始めるまでの7ステップ

駐車場経営を検討する際には、次のような流れで整理するとわかりやすくなります。
STEP1|土地の条件を確認する
面積、形状、前面道路、現在の土地の状態などを確認します。
STEP2|周辺の駐車需要を確認する
どのような人が駐車場を必要としているか、周辺にどのような施設や住宅があるかを確認します。
STEP3|周辺の駐車場を調査する
周辺駐車場の料金や状況などを確認します。
STEP4|月極か時間貸しかを検討する
土地の立地や想定利用者から、どの方式が適しているかを考えます。
STEP5|レイアウトと駐車台数を検討する
出入口や車路を考えながら、実際に確保できる駐車台数を確認します。
STEP6|費用と収益をシミュレーションする
料金、稼働率、初期費用、管理費などを踏まえて採算性を検討します。
STEP7|運営方法を決めて駐車場を整備する
自主管理か管理委託かなどを決め、必要な整備・設備を準備して運営を開始します。
駐車場経営で重要なのは「作る前の判断」
駐車場経営では、何台置けるかやいくら収入になるかも当然重要です。しかし、その前に確認しなければならないことがあります。JPMでは、本メディアを通じて次の順番で考えることをおすすめします。
- 需要はあるか?
- 車は利用しやすいか?
- 実際に何台置けるか?
- 現実的に採算が合うか?
- 将来の土地利用と合っているか?
例えば10台分の区画を確保できたとしても、その地域で5台分程度しか需要が見込めないのであれば、「10台停められる」という事実だけでは判断できません。
一方で大きな土地でなくても、周辺需要や土地条件が合っていれば、駐車場という土地活用が適している可能性があります。
つまり、「何坪あるか」だけではなく、「その土地で駐車場経営が成り立つ条件が揃っているか」を考えることが重要です。
まとめ|駐車場経営は土地ごとに最適な方法が異なる
駐車場経営とは、土地を駐車スペースとして活用し、利用者から駐車料金を得る土地活用方法です。
代表的な方法には、
- 月極駐車場
- 時間貸し駐車場(コインパーキング)
があり、それぞれ利用者や収益の仕組み、設備、管理方法などが異なります。
また、駐車場経営を検討するときには、需要・動線・台数・採算・将来利用という5つの視点から考えることが大切です。
単に、「空いている土地があるから駐車場にする」のではなく、その土地にどのような駐車場が適しているのかを考えることが、駐車場経営の第一歩です。
所有している土地の駐車場活用を検討されている方へ
日本駐車場メンテナンス株式会社(JPM)は、駐車場の運営・管理・メンテナンス・コンサルティングから、コインパーキングの設計・施工まで、駐車場に関する幅広い業務を行っています。
「所有している土地を駐車場として活用できるか知りたい」
「月極とコインパーキングのどちらが向いているかわからない」
「駐車場にした場合、どのような運営方法があるのか知りたい」
といった場合には、土地の広さだけでなく、形状や周辺環境、駐車需要なども含めて検討することが重要です。
駐車場に関する疑問や土地活用について、お気軽にJPMへご相談ください。